事業についての考え方 Business

美観地区から、これからの百年の豊かさを創る

夕暮れの美観地区

行雲の大きな特徴が、倉敷の美観地区に本社や店舗があること。

美観地区という場所の大きな特徴は、以下の二つです。

  • 江戸時代の町並みを、民間側の働きかけを契機として今も残していること
  • 西洋の美術や建築、国内の民藝運動など、当時の世の中で新しい考えをとりこんで育まれていること

情緒ある町並みに加えて、進取の気性に富んで育ってきた町でもあります。

私たちも、古くからの伝統と文化を大切にしながら、それと同時に広い世界を見ながら新しいものを採り入れ、美観地区を「再創造」することを目指しています。

倉敷や岡山で育まれてきている食、工芸、建築などの地域資源。

それらを現代にも通じる価値あるものに再創造することで、これからの百年も日本が誇れる場所を創り続けることが事業の中核です。に新しいものをとりいれてこれからの時代の指針となるものを生み続けることを社是としています。

美観地区で9年間で10施設を作り、10事業を黒字化

『暮らしの宿てまり まどろみ』の部屋の食器
ブランド立ち上げ以降、3棟まで増えている『暮らしの宿 てまり』

美観地区を拠点に、9年間で10の施設・店舗を立ち上げ。

通販やコンサルティングなどを含め10種の事業を、それぞれ単月黒字化させています。

美観地区という単一の狭いエリアで、これだけの短期間で他業種・他業態の店舗を作ってきた会社さんは、日本全国的にもそう多くないのではと思います。

美観地区〜岡山県内の店舗・施設

現在、美観地区に10施設、岡山市に1施設があります。

  • 有鄰庵(2011年4月〜)
  • 暮らしの宿 てまり おいとま(2015年6月〜)
  • 美観堂 美観地区本店(2017年6月〜)
  • はれもけも 美観地区本店(2017年10月〜)
  • 暮らしの宿 てまり ゆきかい(2018年6月〜)
  • Bricole(2019年10月〜2021年12月に店長の個人事業に譲渡)
  • はれもけも さんすて岡山店(2021年8月〜)
  • はれもけも 美和厨房(2021年9月〜)
  • 有鄰庵 岡山希少和牛店(2022年10月〜)
  • 暮らしの宿 てまり まどろみ(2023年1月〜)
  • 岡山くだものミュージアム(2023年11月〜)
  • 然味-sami-(2023年12月〜)

他県では都内で『美観堂 吉祥寺店』を2019年7月〜2020年7月(コロナ流行時)まで運営。

自社店舗・施設以外の事業

物理的な自社店舗のほかには、現在3つの事業を行っています。

  • インターネット通販事業(20217年6月〜)
  • 地域商社(BtoB卸)事業(2019年4月〜)
  • BtoBコンサルティング、制作事業(2023年7月〜)

以下の二つの事業は、現在は行っていません。

  • 備前焼の製陶事業(2019年4月〜9月まで)
  • はれもけも イベント出店事業(2020年12月〜2023年コロナ終了と共に終了)

ローカル × クラフト × クリエイティブ

株式会社行雲の強み(ローカル、クラフト、クリエイティブ)

私たちが事業を行うにあたって、私たちが指針にしていること、そして強みにしていることは、以下の三つです。

ローカル(Local)

株式会社行雲の本社、倉敷美観地区の有鄰庵
株式会社行雲の本社、倉敷美観地区の有鄰庵

私たちの強みでもあり、最も大事にしたい場所でもある、倉敷の美観地区。

岡山県最大の観光地である美観地区を拠点にしていることを強みとし、地元の良いところを活かしながらその価値を広く伝える事業を行っています。

『有鄰庵』では、地元の食材をつかったお食事をたくさんの方に食べていただくことを。
『暮らしの宿 てまり』では、倉敷での滞在をより心に深く刻まれる体験にすることを。
『美観堂』では、地元の資源、文化、技術が詰まったものの価値を伝え、それを作り手に還元することを。

そのようにローカルの魅力をお伝えし、そこで得られたものをまた地元に還元することを事業としています。

クラフト(Craftmanship)

はれもけもが作る倉敷チーズケーキ隊のバスクチーズケーキ
すべて厨房でパティシエが手づくりしている『はれもけも』のバスクチーズケーキ

大量生産と大量消費を良しとする時代は、とうに終わっています。

私たちは、古いものと新しいものをどちらも活かした商品や事業づくりをしています。

大量生産ではない、
けれどごく限られた人にしか届けられない一点モノでもない。

その間にある「高品質な中量生産」を目指しています。

美観地区にある店舗は、すべてが古民家をそのまま活用したり、リノベーションしたりして再生させたもの。

『有鄰庵』や『はれもけも』では、無農薬・無肥料で育てた地元のお米など、なるべくオーガニックな食品・メニューづくりをしています。

クリエイティブ(Creative)

美観堂謹製黄ニラしょうゆ
弊社でデザインをし、美観堂で売上No.1を誇る『黄ニラしょうゆ』

行雲では、どこかのお店で日々、新しい商品やサービスを生み出しています。
そのスピードは、一般的な中小企業さんから来た方が驚くほどです。

ただ、クリエイティブというのは、商品やサービスのアイディアに限ったことではありません。

例えばスタッフの働き方や、会社としての意思決定にまで言えることです。

前例などは関係なく、その都度、個々の相手を見ながらしなやかに考え、それを商品としても会社のあり方としても形にし続けることをしています。

がちっとした計画は立てない。しなやかに考える

倉敷美観地区のイノベーティブ・フュージョンレストラン「然味-sami-」の店内
美観地区の店舗はすべて古民家を活かしたもの。そのため物件の空き状況により事業計画がカチッと立てられない側面もあります

私たちは、がちっと作り込んだ計画を立ててそのとおりにやる、という形は採ってきていません。

例えば、3年後までの事業計画は、しっかりと立てたことがありません。
今の時代、ITやAIによる変化のスピードはとても早く、数年後の計画を立ててその通りに実行できることの方が難しいのではとも考えています。

その代わりに、日々新しい情報や環境の変化に敏感である必要はあります。

そうしてタイミングが整った機会が訪れたら、そのときの判断とアクションはとても速いです。

始めることよりも、改善し、続けることが大事

はれもけも社員パティシエスタッフ3名の集合写真
『はれもけも』も2017年のオープンから様々な商品の試行錯誤をハイスピードで行い続け、ようやく事業が安定してきた例です

事業を始めることは、決してゴールではありません。

それは単なる一日目にしか過ぎず、その後に続く何年もの月日のほうがよほど大事です。

それだけ長く世の中に価値を生み出すためには、日々の改善が必要。

幅広い課題に着目し、改善のスピードを速くし、利益を生み出しながら長く続ける。

そのプロセスこそが大事だと考えています。

事業を伸ばす鍵は「心の豊かなチーム」

たまに「どうやってこれだけ事業と店舗を増やせているのですか?」と尋ねられることがあります。

上で挙げた「ローカル、クラフト、クリエイティブ」の三つの要素はもちろん大事です。

ただ、それ以上に大事にしているのが「人材」と「チーム」です。

私たちは「心の豊かなチーム」を磨き上げることを目指し、それぞれのスタッフが気持ちよく、かつその能力・ポテンシャルをなるべく発揮できる環境にとても力を入れています。

「心の豊かなチーム」について、詳しくはリクルーティングページ内のこちらに記しています。