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地方で働くメリットとデメリット。都内の大手企業やベンチャーを経て岡山にUターンした僕の場合

株式会社有鄰地域商社事業部・髙羽 開

こんにちは。
株式会社有鄰の髙羽 開(たかばかい)といいます。

有鄰では、『美観堂』というプロジェクトのプロジェクトリーダーを務めていまして、オリジナル商品の企画開発や卸営業、イベント出店、店舗運営などをしています。

美観堂プロジェクトについては以下のURLをご確認ください。
https://ko-un.jp/bikando/

会社のみんなには、年上年下関係なく「かいくん」「かいぴ」などと呼ばれています。

岡山県倉敷市出身、生まれも育ちも大学も岡山の、生粋の岡山人でして、この記事を書いている2020年1月現在、26歳です。

大学時代にはカナダの大学に留学したり、東南アジアを転々としながら各国のゲストハウスで働いたような経験もあったりで、卒業後は「世界を舞台に仕事がしたい!」と思い、全世界に支社のある物流企業の海運事業部に入社しました。

その後、都内の地方創生ベンチャーを経て、縁あってこの株式会社有鄰に転職し岡山に帰ってきたのですが、現在も月に1回はまとまった期間東京に滞在し仕事をしています。

そんな僕が「東京のような都会と比べて地方で働くことのメリットとデメリット」について書いてみたいと思います。

まずは地方で働くことのメリットから

瀬戸内海の景色。瀬戸大橋と多島美

瀬戸内海の景色。瀬戸大橋と多島美

一般的に地方で働くことのメリットと言われていることで、僕も「その通りだな」と思うことは、ざっと以下のような点。

  • 通勤のストレスがない
  • 人や地域とのつながりを作りやすい
  • 物価や家賃が安く生活費が抑えられる
  • 空が広く、星がきれい
  • 四季を感じながら生きることがしやすい
  • 営業車が運転しやすい

通勤のストレスから解放された美観地区での生活

都会で働くことのデメリットの反対、ということになりますが、この中で1つ目の「通勤のストレスがない」は、特によく言われることですよね。

僕自身、都内で働いていたときは毎朝満員電車に乗って通勤していたわけですが、行き帰りの電車の中では、見ていて決してポジティブな気持ちにはなれない方々をよく見ました。

死んだような顔をして通勤している人、自分のことだけを考えて人を跳ね除けてでも乗下車しようとする人、イラっとした様子をあからさまに表情に出したり舌打ちをしたりする人。

都会でお仕事をする人にとっては、わりと日常的な光景かと思います。

自分でいうのもなんですが、僕は大学時代の海外の経験もあって、まわりの人より「居心地の悪い環境」へ順能する力や慣れる力みたいなのはかなり強い方でして、都内で働いているときも、わりと早い段階でそういった光景を見ても、(全くではないですが)負の感情を抱いたりはしなくなりました。

(満員電車でギューギュー詰めになること自体は全く大丈夫でした。むしろ、人と人に挟まれて体が浮いたりすることを面白がっていました)

夜の美観地区

いま働いている美観地区の夜の光景

ただ、倉敷に帰ってきて思うのは、その「環境への慣れ」自体よくないことだなぁということ。

満員電車に乗っている人ひとりひとりが、いろんな働き方をされていて、いろんな日々を過ごしているわけで、ひとつひとつの行動に何か言わないといけないとはもちろん思いません。

ですが、人として決して好ましくはない行動をとっている人を見ても、なんとも思わない、もしくは思っていても見て見ぬフリをして当たり前な状態って、考えてみたらこわくないですか?

だからといって、好ましくない行動をとっている人すべてを避けて生きていくことは、今の日本の都会の人口や交通網、労働環境的に難しいと思います。

人として「こうありたい」という像がある中で、都会での通勤は、こうはありたくない自分につながってしまいそうだなととても思います。

ちなみに僕は今、倉敷美観地区の外れに住んでいて、美観地区の中心にある本社までの通勤時間は歩いて5分です。

晴れの日も雨の日も、朝も夕方も夜も、春夏秋冬いろんな美しさがある美観地区を見ながら感じながらの通勤は、ストレスフリーどころか、超リラックスタイムです。

人や地域とのつながりを実感しながら働ける

イベント開催時のゲストハウス「有鄰庵」

イベント開催時のゲストハウス「有鄰庵」

上で挙げた2点目の「人や地域とのつながりを作りやすい」というのもとてもよく感じます。

ローカルな企業ほど、地域との結びつきなしには生きていけないというのもありますが、ぼくは今の会社に転職して、日々まわりの人たちとのつながりを感じながら働いています。

事務所でPC作業をしていると、向かいのカフェの店長のお子さんが事務所に入ってきて、ちょっかいを出してきます。

クリスマスになれば、うちのカフェの常連のお客さんがクリスマスツリーを持ってきてくれます。

社内でお祝いごとがあるときには、決まって相談に行く花屋さんもあります。

お取引先への感覚も、前職や前々職のときとは少し違って、今のお取引先は感覚的には「お取引先兼ご近所さん」という感じがします。

それくらいの近い感覚をもって仕事をさせていただいているので、この方々のお役にたてる仕事をしたい、という思いも自然とより強く持つことができています。

地方で働くことのデメリット

再開発が進む渋谷

再開発が進む渋谷

地方で働くことのデメリットは、以下のような点があげられると思います。

  • いいモノや情報が溢れていない
  • あらゆるものが最新ではない
  • お店・娯楽施設が少ない
  • お給料が相対的に安い
  • 車が必要な場合が多い(物流・交通網が整備されていない)
  • 競争意識が低くなりがちになってしまう

仕事をしていて特に感じる、自分の力ではなかなかどうしようもないと思うことは、1つ目から3つ目ですね。

東京をはじめ都会で仕事をしていれば、意識しなくてもただ街を歩けば、ビルや駅の広告には日本トップの広告屋さんたちが考えに考え抜いた秀逸な広告コピーが目に飛び込んできます。

再開発が進むエリアに少し足を伸ばせば、日本や世界を代表する建築家が手掛けた身震いするようなストーリーのある商業施設があり、その中には日本初上陸のコンセプトストアや豊かな消費を提案する小売店・飲食店が軒を連ねています。

こういったお店やサービスへ触れること(インプット)は、自分の会社でよりよい商品やサービスをつくること(アウトプット)につながります。

地方で働くことは、このようなモノや情報に触れることが、都会で働くのと比べて難しいというのは、間違いないと思います。

ただ、今の時代スマホでありとあらゆる情報を入手することができるので、結局は本人がどれだけアンテナを張って能動的に情報を取りにいくかなんですけどね(この上ない自戒です)。

まとめると。

株式会社有鄰の研修旅行@徳島県神山町

2019年11月に会社の研修旅行で行った徳島県神山町

地方といっても、もちろん千差万別で、たとえば徳島の海の近くで働いていれば、メリットに「通勤前にサーフィンができる」があがってくるかもしれませんし、山形県の山奥で働いていれば、デメリットに「冬は毎朝雪かきをする必要がある」がきっとあがってくると思います。

今回は、岡山県倉敷市と東京どちらの企業でも勤めたことがあり、現在もその双方を行ったり来たりしている身として、一般論に近いながらも僕が日々実感する「地方で働くことのメリットとデメリット」をまとめました。

書いていて思ったことは、働くということは「どこでやるか」だけでなく、「なんのために」「だれと」「なにを」「どのように」やるかを全部ひっくるめて考える必要があるので、「都会で働く」「地方で働く」という単純な2つだけの議論にすることは難しいですよね。

という元も子もないことで締めてしまってすみませんなのですが、地方で働くことを選択肢として考えている方のひとつの参考になれば、とても嬉しいです!

この記事を書いた人

髙羽開

倉敷出身で、岡山大学を卒業後、東京の大手企業や地方創生ベンチャーで働いた後、有鄰の事業と人の魅力に惹かれて入社。入社から一週間で忘年会の幹事に名乗り出て、早々と有鄰の宴会部長的なポジションを獲得。学生時代は東南アジアのゲストハウスを転々をしていた旅好き。 サーフィンとウクレレの後の飲酒をこよなく愛しているらしいが、倉敷ではまだその姿を見せたことはない。成長意欲が高く、今後の目標はこの会社の役員になること。