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余命が短い入院中の親と面会ができなくなった話

さくら

ちょっとシビアな話が含まれる一人語りの話なので、新型コロナでメンタルが参ってる人は読まないことを推奨しておきます。

脳の病気で入院している母親

鳥

僕の母親のことなんですけれども。
2年前に脳の病気が見つかって、この3月頭から3度目の入院をしていました。

その頃もうすでに新型コロナウイルスは流行が始まっていましたが、「1ヶ月後には新型コロナのために面会もできなくなる」という状況になるとは、まだ想定できてなかったんですよね。

でも今は、母親が入院している病院も、家族を含むすべての面会がNGとなっています。

もちろん新型コロナウイルスの感染拡大を防がなければいけないため、病院がこういう対応になることはよく理解できます。

母親の余命があとわずかな中で

花

母親について言うと、3月初旬に入院をした時点で「もう退院することはない」ということは分かっていました。
おそらく、もって今年の初夏まででしょう。

それが分かっていたので、母親の残った時間をなるべく共有するために、時間をつくって病室に面会をしに行っていましたが、それはもうできません。

そして先日病室に行ったのが、「次の日から面会がNGになる」という日でした。

まだ命はあるけれど、「おそらくこれが最後の対面になる可能性が高い」と分かっていて会うのは、なんだか不思議な気持ちでした。

それでもとても幸運だったこと

かすみ草

でも一つ思うのは、母親は脳の病気なので、正直なところ周りの状況を正確に認知することができなくなってきています。

それがまだ本当にありがたいことだったな、ということ。

自分の性格と母親の性格を考えると、「これが生きているうちで最後の対面になるかも」と認識しながら会うのは、母親の方がよっぽど耐えられないタイプです。

日本で同じような状況は他にも多々あると思うのですが、この僥倖にはとても感謝したいとも思うんですよね。

あえてのまとめ

桜

これは全く一人語りのコラムですが、ここから何かを言えることがあるとしたら「大切な人はそれができるうちになるべく大切にしよう」ということです。

僕自身、なにか後悔の念にかられてこう書いているわけでもないのですが、それでもこれはとても強く感じます。

新型コロナが関係なくても、同じような状況に陥る可能性はいくらでもあります。

「大切な人は、それができるうちになるべく大切にする」
手垢のついた教訓を強く感じた出来事でした。

この記事を書いた人

犬養 拓

母方が倉敷の町にゆかりの深い大原家ということもあり、愛着のある倉敷のために、広告代理店で培った知見と経験を生かして2015年1月より有鄰庵に加わり、2016年7月に代表に就任。 スタッフからは「ワンさん」「ワンちゃん」と呼ばれています。 行雲の企業理念である「心の豊かな暮らしを創る」ことを目指す。 好きなものはリラックマ。