行雲のスタッフのご紹介ページ、ここではスイーツ店『はれもけも』の店長・ちゃいさんを紹介します。
行雲に加わって2017年に『はれもけも』を立ち上げ、全ての焼菓子やジャースイーツ、プリンを企画してきたちゃいさん。
行雲の仕事以外でも、奥さんと2人でビーントゥバーのチョコレート店を始めています。
ちゃいさんの主な仕事(店長・パティシエ)
- スイーツの製造
- 新スイーツの企画、試作
- はれもけも通販の管理
- はれもけもスタッフのシフト作成
- はれもけもスタッフの育成、評価
聞き手は、行雲にインターンでお世話になっている片平がさせてもらいます。
本日はお時間をとっていただきありがとうございます。
よろしくお願いします。
いずれ自分のお店を開くことは当たり前のように思っていた
ちゃいさんは『地域おこし協力隊』で倉敷に来て、行雲に入ったとお聞きしました。
倉敷に来る前は京都で働いていたんやけど、嫁さんの実家が倉敷で、結婚を機にこっちに来たって感じかな。
あと、嫁さんと2人でお菓子屋さんを作ることも決めてた。
倉敷に移動して、すぐにお店を始めるか、お店を始める前に何かするか、どうしようか悩んどった時があったんよ。
もうお店をすることは決めていたんですね。
それで倉敷の仕事も一応探しとったら、たまたま『地域おこし協力隊』っていうのを見つけたんよ。
別にお金をそんなもらえる訳でもないけど、人脈とかができていいかもなあって思って『地域おこし協力隊』としてこの会社に応募したって感じ。
行雲の面接はわんさん(※代表の犬養)がやってくれはったんやけど、その時に「この人とは考えが合いそうやな」って思って入ることにしたな。
はれもけもは、ちゃいさんが始めたお店なんですか?
私だけではなくてわんさんと2人で立ち上げたって感じだよ。
私だけの力じゃできんよ。
たまたま運が良かっただけ!
面接の時に「自分のお店をしたいと思っているんです」っていう話はしてたんやけど。
この会社に入るんだったら「一緒にお店を立ち上げよう」っていうのは面接の時から、わんさんも私も決めていた感じ。
お菓子屋さんを開こうと決めていて、それが実現できていることはすごいです。
すごくはないよ(笑)
昔から自分はお菓子屋さんをするっていうのは決めとったから、やって当たり前のように感じてたな。
昔から?
お菓子屋さんになろうと思ったのは中1の冬ぐらいかな。
たまたま姉が借りていたお菓子の本を読んで、食べたいと思って作ったのがきっかけ。
中1の冬休みと中2の夏休みにお菓子をガンガン作って、そこからある程度、自分が行くのはお菓子の道かなって思ってたな。
仕事はテストじゃない。とりあえず60点でもいいからやってみる
でも、今この会社で自由にさせてもらっているのは、信頼の積み重ねもあるかもね。
私も最初は『美観堂』で接客したり、ゲストハウスでもゲストさんと話してたりしたで(笑)
そうやってその場で求められたことをやって、ある程度「ちゃんとした人なんやな」っていうのを認めてもらって、今ここでやらせてもらってるとは思うな。
行雲で認められるには、どうすればいいんでしょうか?
正解が分からないなら、分からないなりに「自分はこう思います」っていうのを素早く出したほうがいいと思うな。
わんさんはそれに対して、必ずフィードバックをくれはるから。
そこでわんさんからを言われたことをどんどん直していくのがいいと思うよ。
そもそも仕事ってテストじゃないから、時間を積み重ねた分だけ成果が出るわけじゃないんよ。
だからとりあえず、正解の方向を定めるために、自分なりの答えを出したほうがええな。
3日間かけて突き進んだことが、「違います」って言われるより、1日で50点のものを伝えてフィードバックを受けたら2日も節約されるやんな。
私もはれもけもで、とりあえず作ってみて「あ、思ったよりもいいやん」って思うことが多い。
とりあえず作ってみる、やってみるがいいと思う。
「今でしょ!」ってやつやん(笑)
裁量が大きい会社だから、失敗から学べる
完璧を求めてはいけないんですね…。
どう頑張っても、完璧なんてないからな。
特にこの会社は裁量が大きい会社やけん、失敗を体感しながら、学べることが多いんよ。
若い頃に失敗しとけば、取り返せるときが来るけん、失敗できる環境って大事だと思うな。
なるほど…。
でも、失敗できる環境だからこそ、自分を傷つけてしまう子もいるな。
自分ができることに過剰に期待してしまう子は、失敗することに苦しんでしまう。
もともと賢くて、順調に生きてきた子ほど、「思ったよりもできん」ってきつくなってしまうんだろうな…。
失敗をポジティブに捉えられるかどうかが大事かな。
失敗をポジティブにですか?
失敗して自分を責めるのか、「一つ賢くなったな」って思えるのかやな。
自分が完璧にはできんっていうのを前提に考えとったら、ちょっと褒めてもらえただけで嬉しいし、小さな喜びがあるわけやん。
いい加減にやって失敗したら、そりゃ反省しなきゃいけないこともあるけど。
この会社にはそんな子おらんし、頑張ってやった結果の失敗だったら仕方ないと思えることが大事かな。
自分の頭で考えて準備している人は、チャンスを逃さない
そんな行雲に向いている人はどんな人だと思いますか?
自分の頭で考えられる人。
「こうして」って指示を待っている人より、自分の頭で考えて自分の手を動かせるといいな。
そういう人のほうがこの会社は楽しいと思うな。
自分が一番下っ端のときって、与えられたことをすることが多いやん。
私も「はい!すみませーん!」って言って仕事してたからな(笑)
けど、どんな時も「上の人とは違って自分はこう思う」っていう考えはあったほうがいいな。
「自分が出せるチャンスがきたら、実行しよう」って決めて、そのための準備ができる人は、この会社の環境に向いてるだろうな。
チャンスは来るものなんですか?
逆に、準備してるからこそチャンスが来るんだと思うよ。
チャンスが来た時に「ちょっと待っててもらっていいですか」って言ってたらそこでもう終わりましたってなるけど。
「はい!やります!」ってすぐに言える準備があれば、意外とチャンスはいつでも来る。
「今がチャンスだったのに」と思うことはたくさんあります。
そういうことあるよね。
私も今でも「しまった、さっきチャンス逃したな」みたいなことがある。
自分の考えをまとめる余裕があることも大事だと思うよ。
余裕がなかったらチャンスがあったことにも気づかんし、後から気づくわけやん。
だから、自分を振り返る時間は大事やな。
スタッフの副業もみんなが応援してくれる会社
行雲とは別に、副業としてチョコレート店『SUNCACAO(サンカカオ)』を奥さんと2人でされているとお聞きしました。
行雲では、副業はぜんぜんOKなんよ!
しかも行雲のスタッフはみんなサンカカオを応援してくれるんよな。
商品を作ったら「買わせて」って言ってくれて、支えてくれる環境だね。
まみ太郎(はれもけも社員)も、副業を立ち上げるところからわんさんに相談に乗ってもらってるし。
この間、まみ太郎さんが副業で作ったお菓子は即完売してましたね!
副業をしていて、プライベートの時間は取れていますか?
奥さんと娘と一緒にいる時間は余裕で作れていますわ。
普通のパティシエの労働時間って、1日に15時間勤務を週5~6日ぐらいやから。
そういう普通のパティシエより、労働時間はよっぽど短く働かせてもらっとるね。
火曜日と日曜日の週2日は、はれもけもで働いて、残り4〜5日はサンカカオで働いてる。
月曜日の午前中は休んでるかな。
毎日のように働いているけど、お菓子作りが趣味やけん、毎日楽しいな。
制約があるから仕事は楽しくなる
仕事が楽しいって言える人に私もなりたいです。
ちゃいさんはどんな時に、特に楽しいと思うんですか?
サンカカオは、乳製品と卵は使わない、環境に優しい商品を提供してるんよ。
乳製品と卵を使わないお菓子は最初は「大丈夫かな」って思ってたけど。
実際やってみると、制約があって楽しいよ。
制約があるからこそおいしくできたときの喜びがすごくて、それが楽しいな。
乳製品と卵を使わないお菓子作りは難しそうです。
卵が特に難しいんよ。
ケーキとかの美味しさって、卵でしか出せないんだよね。
卵は卵しか持っていない性質がたくさんあるからな。
そこは今も試行錯誤中。
試行錯誤しながらも環境に優しい取り組みをしているんですね。
単純に自分の未来のためやけどな(笑)
うちらの老後とか、娘が暮らせる未来まで、ちゃんと生きていける環境があるかわからんやん。
まともな食べ物がない世界とか、夢も描けない世界は嫌ちゃう?
地球環境のために肉を食べない。応援したい会社のものを買う
日常生活でも環境に配慮した取り組みをしているんですか?
お肉を食べていないな。
意外とやってみたらいけるなって思ってる。
最近は魚も食べてないな。
卵を食べるんだったら、平飼いを選ぶようにもしてる。
すごい配慮です。
でも、環境に優しいことを全部しようって言い始めると、何もせんのが一番良いっていう考えになるけん。
サスティナブルの観点で行くと、基本的にはベストより、ベターを目指してるね。
いきなりベストにはならんから、ベターを追求していくしかないと思う。
なるほど…。
環境に優しい活動をしている方はもうたくさんいらっしゃるよな。
やっぱりそういう概念のものが売れるっていうことが大事だと思う。
「誰かが儲けとるから俺もやろうかな」ってなって、広がっていくといいな。
日本には応援したい企業で買い物する文化がまだ少ないと感じるんよな。
環境に優しい世界を目指すんだったら、買い物するときに自分の考えとは違う商品を買わないっていうことが1つの意思表示やと思う。
これからは、もっとそういうトレンドになると思うよ。
行雲での仕事の様子だけでなく、ちゃいさんの考え方もとても勉強になりました!