行雲のスタッフのご紹介ページ、ここでは『美観堂』と『暮らしの宿 てまり』を担当している社員・たまちゃんさんを紹介します。
倉敷市の児島出身で、行雲の中ではみんなに気を配って頑張るお姉さん的な存在のたまちゃんさん。
これまでの仕事のキャリアもかなり多様なので、そこについてもお話を訊いてみます。
聞き手は、行雲にインターンでお世話になっている大熊がさせてもらいます。
今日はたまちゃんさんが働いている『暮らしの宿 てまり ゆきかい』にてお話を伺います。
よろしくお願いします。
たまちゃんさんのお仕事
- 『暮らしの宿 てまり』の清掃、予約管理など全般業務
- 『美観堂』の店舗統括
- 『美観堂』の商品仕入れ、商品開発
地方都市の閉鎖感がイヤだった高校時代
行雲に入るまでいろんなお仕事をされてきたと聞きました。
子ども時代や当時のお仕事について、教えてください。
小さい頃は、アメリカのテレビドラマ『チャーリーズエンジェル』を観たのがきっかけで「海外の人、服、生活、ノリってかっこいい!私も海外に行きたい!」と思って海外に興味を持ち始めたね。
私が育った岡山県の児島って、昔からの日本っぽい考え方がまだ強い場所で。
「女だから、男だから」とか、「スカートの丈は膝まで」とか。
そんな暗黙のルールみたいなのがとっても嫌いな子やったな。
日本ではそういう暗黙のルールが多いですよね。
仲居からグアムでのブライダル職、最後はバリ島へ
そんなこともあって、海外に出たい欲がめっちゃ強かったな~。
大阪の専門学校を卒業してから、日本だけじゃなくて海外も含めて、27歳で行雲に入るまで、1年スパンで仕事を転々としてたんよ。
なぜ短期間で仕事をされていたんですか?
ビザを申請して許可が降りるまで、1年くらいかかるから、その間の生活するためやな。
アルバイトじゃなくて正社員になる、定職につく、ってことは、自分の責任は自分で負わんといかんやん?
当時は、仕事をすることが人生の目的じゃなくて、海外に住むために仕事をするっていう考え方やったから、そのために仕事してたかな。
なるほど。
どんなお仕事をされていたんですか?
三重県の旅館で仲居として働いたり、グアムでブライダルの仕事をしたり、オーストラリアでワーキングホリデーとして農業したり、うどん屋さんでアルバイトをしたり。
その頃はどんな風に働いていたんですか?
「目の前の仕事をする」「目の前のお客さんの相手をひたすらこなす」っていう感じじゃったね。
未来のお客さんのことは知ったこっちゃないっていうか(笑)
そうやって働いとったんやけど、海外ではビザを申請する、取得することってめっちゃ大変で。
ワーキングホリデー後のビザを取得することができんくて。
そうだったんですね…。
その時はオーストラリアにおったんやけど、長年の夢だった「海外で仕事をする」ということが叶わなくなったことが悔しくて。
それでも帰らんといけんくて、でもワーキングホリデーでお金は貯まってる。
じゃったら、日本に帰る前に今まで頑張った自分にご褒美をあげたい!と思っていたらいつの間にかバリ島におったね(笑)
バリ島ですか!?
そうそう!
めちゃくちゃラグジュアリーなホテルに2週間くらい滞在したね~。
なんでバリ島に?
バリ島はヨガとか、ヘルスケアに興味がある人が多くて、私もグアム時代の友人がヨガをしてたから、興味があって。
バリ島で占い師に手をにぎられ号泣
バリ島では、どんなことをしていましたか?
何か思い出に残っていることは?
バリ島ではスピリチュアルな修道院のようなところでヨガしたり、地元のヨガクラスに通ったり、有名な占い師に今後を占ってもらったり。
手を握って占ってもらうスタイルで、その人がお母さんのようなあったかい人だったので安心したのか、占い中ずっと号泣しとったね(笑)
ずっと号泣しとったから、何を言われたのかは正直あまり覚えてないけど(笑)
占い中に号泣してしまう感じ、分かります!
よな~(笑)
でも「インストラクターとかカウンセリングの仕事に向いてるよ」と言われたのは覚えとるな~。
悟られている感じですよね!?
そうそう!
その人の言葉があったからか、今もヨガやヘルスケアに興味があるのかもしれんな~。
築300年の古民家がオフィスと知って興奮
では帰国後、行雲を見つけたきっかけは何だったんですか?
もともと私は地元があんまり好きじゃなかったんよ。
日本っぽい古い考え方が残っとるからね。
でも一度実家に帰りたいと思って。
今までの経験から「宿 倉敷 英語」で仕事を探してたら、行雲が美観地区でやってる宿(当時の名称はBarbizon)を見つけたんよ。
その時、人材募集はしてなかったんやけど、興味があったから、メールで直接「仕事してみたいです」って送ったんよ!
久しぶりの倉敷での面接は、どうでしたか?
今まで海外で生活してて、ちょっと海外かぶれな感じがあったから、私が児島にいた時には、美観地区にわざわざ来ることってなくて(笑)
面接の日、久しぶりに来てみたら「美観地区、こんなだった!?」「なんかオシャレになった?」「昔っぽい建物いっぱいで素敵だな!」って思ったんが、印象に残っとるね。
興奮気味で『有鄰庵』に着いたら、スタッフさんたちがニコニコの笑顔で「こんにちはー!」と言ってくれたことも覚えとるな~。
古民家がオフィスっていうのにも興奮したね~。
「築300年の古民家」って聞いてもっと興奮したわ!(笑)
私も『有鄰庵』に入った時に「古民家ってこんな感じか~!」って思いました!
そうやろ~!?
あと、これは私の勝手なイメージだけど、飲食店のバックヤードってちょっと怖いというか、裏がある感じだと思ってたら、真逆で。
みんなとても楽しそうだったのが好印象だった!
アルバイトでもいいなと思っていたらその日に社員に
わんさん(※行雲代表の犬養)との面接はどうでしたか?
1年ごとに仕事が変わっていることや、髪の毛の色とかネイルとか、気にするのが普通と思っていたのが、何にも言われんかったんよ。
むしろ「そんなことはどうでもいい」っていう雰囲気だったのが嬉しかったね。
露骨に嫌な態度をとる人っているやん?(笑)
いますよね~。分かります(笑)
アルバイトとして雇ってもらえたらいいなって思ってたんやけど、その時ちょうど宿の正社員ポジションが一つ空くタイミングだったこともあって、面談後すぐに正社員として採用してもらえることになったんよ!
まあ、この引きの強さも含めて私の良さやから!(笑)
行雲はみんなで同棲して会社を作ってる感じ
入社されてからは、どのようなお仕事をされていますか?
今は、宿の全般業務、美観堂店舗・ECサイト運営、商品仕入れや商品開発など、幅広い仕事をしとるね。
私がいなくても仕事が回る環境にしたいから、マニュアル作りも同時で行っとるね。
「私がいなくても仕事が回る環境にする」ために、何か考えていることはありますか?
私は社員、アルバイト関係なく「しっかり働く」ことを意識して動いてほしいと思って。
その「しっかり」は、「何でもマルチに、アクティブに動く」っていう意味のしっかりね。
なるほど。
そういう意味の「しっかり」ですね。
今は私がマルチに動く方が得意なこともあって、そのポジションにおるんやけど。
明日急に私が働けなくなるかもしれない。コロナが終息して仕事量が激増するかもしれない。
そうなった時に誰かが私のポジションで仕事をしないと回らないのが現状なんよね~。
だから、そのためにもスピード感を持って、快く動いてくれるような人に皆がなってほしいな、と考えとる!
そのためのマニュアル作成なんですね。
それに行雲は従業員数が少ないし、会社規模も小さい。
もちろんお掃除をしてくれる人もいないし、古民家だから、みんなで定期的にケアしていかないといけない。
だから、会社全体で同棲してるみたいな感じだね。
ええこと言った私!(笑)
名言いただきました!(笑)
『暮らしの宿 てまり』でのお仕事はどうですか?
私は夜間の宿直もするんやけど、1日電話がかかってこん時に、「今日も平和に終わったな~」って達成感を感じるな!
あとはこの会社で数字を見ることも意識し始めてから、「今月は何件予約が入ったな」とか「来月はこれくらいかぁ」とか考えるから、それも達成感を感じるね!
一方で『美観堂』のお仕事はどうですか?
美観堂での仕事は商品仕入れや開発をしとるね。
私がときめいたもの、かわいいなって思ったものをわんさんに「仕入れたいです!」って提案する時があるんやけど。
実は今つけとるのがお取り扱いしてる『muimaur』さんのピアスなんやけど、めっちゃかわいくない!?
かわいいです!
普通のフープピアスの丸い形じゃないですよね?
そう!
工房が岡山の牛窓にあるんやけど。プライベートでもお邪魔したらその雰囲気がめっちゃすごくて!
アルミがブワーっていっぱいあるんやけど(笑)
そういう独特の雰囲気の商品を美観堂に置きたいって思って仕入れたんよね。
未来に来てくれるお客様が喜んでくれることを考える仕事
宿と美観堂という行雲での仕事と、以前の仕事の違いは感じますか?
そうやね~。
そもそも仕事内容が全然違うのはあるけど、以前の仕事は「目の前のお客様を1日でどれだけ満足させられるか」っていう、短いスパンの仕事やったのね。
でも今は、仕組みやマニュアルも作ったり、「満足してお買い物をしてもらうにはどんなものを仕入れたら良いか」って考えたり。
それって未来のこと、未来に来てくれるお客様のことを考えとるわけやから、それが全然違うな!
その違いがある中で、行雲で働く理由、頑張れる理由は何かありますか?
今の仕事って、マニュアルに書いてある通りの仕事するんじゃないんよね。
わんさんやみんなと一緒に「どうしていく?」って考えながら作っていけるから、振り返った時に「これだけ作ってこれた!」っていう達成感があるんよね。
それが頑張れる理由かな~。
先日『美観堂』のミーティングに参加させていただいた時も、それを感じました!
そうそう!
コロナが流行してから友達とも仕事の話とかするんじゃけど、東京の友達は上司から「3か月仕事お休みです」って言われて3か月後に「今後の方針はこうなりました」って、事後報告されたんやって。
それはそれで、何も考えずに上の人の方針に従うだけで簡単やし、楽やと思うけど。
行雲は、みんなで「これからどうしていこうか」っていう話し合いがあって。
そういう話し合いに参加できたらさ、「自分の力で解決したい!」「今の問題をクリアしたい!」って思えるやん?
そういう職場で働かせてもらえることに、本当に感謝やね!
「なんで楽しいのか」の「なんで」を考える30代
なるほど。
では最後にたまちゃんさんが思う「心の豊かな暮らし」は何だと思いますか?
またこれからの目標があれば教えてください。
ん~、正直まだ分からんな~。
会社・部署単位で見ると、「何か成し遂げたい!」「自立したい!」って思っとる人が集まっとるから、それは心の豊かな暮らしにつながると思うけど。
私自身で考えると、自己成長はしているけどそれがどう心の豊かな暮らしになるのかは、まだぼんやりしとるな(笑)
では、「これからこうなりたい!」「こうしたい!」っていうことはありますか?
今まで、特に20代は「流れでこうなった」「なんとなく良かった」って感じで生きてきたけど、30代になってからは「こう考えていたからこうできた」「これだから良かった」って感じで生きていきたいね。
単純に「楽しい!」っていうフェーズは終わった気がするから、「〇〇だから楽しい!」って思えることを自分で作りたいとは思うな~。
バリの占い師の人に言われたみたいに、ヨガの資格とか取得して、行雲の仕事とは別でビジネスをしてみたいっていうのは、ちょっっっとだけあるかな~。
ヨガのことでビジネスができたら良いですね!
そうね!
あと結婚ね!(笑)