行雲ではたらくということ

「働き方」への考え方と社風

私たちはまだまだ小さい会社です。

小さい会社が大きな会社と同じ世界の中で、対等に戦っていくにはどうしたらいいでしょうか?

お金や設備の面では、大きな会社には勝てません。

僕の答えとしては、以下です。

体外的な事業の面では、強みのある場所での勝負に絞ること。
そして社内の面では、人を活かすこと、人を活かせる環境を作ること。

うちの会社は、事業面の工夫に加えて、「働いてくれている人をいかに活かすか」を突き詰めて考え、形にしてきているつもりです。

僕は電通という大きな会社にいましたが、他の上場企業も含めて、人を活かせる組織になっている会社はとても少ないと感じていました(そこにいる人たち自身は優秀な人が多いのに)。

それらは主に以下の理由からだと思っています。

  • 身近に嫌な人、やけに攻撃的・他責的な人がいる(特に上司や先輩)
  • 自分の意見を受け止めてくれない、聞いてくれない
  • 自分の会社のことをどこか他人事だと思っている

これらは、働く人の足を引っ張る、前に進もうとする力を阻害するものです。

これらの要素を会社から排除することで、スタッフも自分の力を出しやすくなり、個々人の長所やポテンシャルを活かせるチームになると考えています。

それぞれ、少しご説明します。

嫌な人、攻撃的な人を入れない、評価しない

職場がイヤになる理由の多くは、多くが人間関係です。

どんなに理念や事業には共感している会社であっても、接することがストレスになる人が身近に一人でもいると、会社に行くのが憂鬱になるものです。
それが特に上司や先輩だとなおさらですよね。

そのように、攻撃的な人・他責的な人は、チーム全体を壊してしまいます。
チーム内にせっかく素晴らしい人材がいても、その人にも悪い影響を及ぼします。

どれだけ優秀でもそうした傾向がある人は採用しないようにしていますし、社内にいるスタッフでそうした振る舞いがあったら必ず注意をします。

結局、多くの組織や上司が「でもあの人は優秀なところもあるから…」「直接は言いづらいし…」と言い訳をつけてそれを許してしまうので、その人のコミュニケーションによるストレスがなくならないことになっています。

うちの会社では、そうした振る舞いは評価・給与としても減点材料になりますし、各リーダーがすぐに注意するようにしています。
もしくは最終的には僕が必ず本人に言います。

それがチーム全体を守り、他の全てのスタッフが心置きなく本来の仕事に集中できることに繋がると考えています。

意見を言うことは善。それを聞きに行きます

年齢やキャリアに関係なく、意見を言ってくれる人に対してそれを門前払いすることはありません。

それはもちろん僕自身もそうですし、スタッフに関しても他人の意見をしっかり聴ける人のみを採用しています。

日本人は意見を言うこと自体が苦手な人も多いですが、意見は持たなければいけませんし、表明しなければいけません。

ですので、意見を言わない若いスタッフがいるとしたら、僕としてはむしろ「その子が言ってくれる環境にするにはどうしたらいいか」を考えます。

「参加している感」のためにはまずは経営の透明性

「参加している感」って、とても大事だと思います。

参加しているから、楽しくなる。
参加しているから、自分でもあれこれ考えるようになる。
そういうものですよね。

スタッフに「参加している感」を感じてもらうために、まず会社側が担保しなければいけないのは、経営の透明性だと思っています。

「経営」というと少し堅く感じるかもしれませんが、つまりは「会社が今はどういう状態で、これからどうしようとしているか」をなるべく分かりやすく伝えることです。

そのために、例えば会社の数字は会計サービス上で誰でも(社員でもアルバイトでも)見られるようにしていますし、毎月一回すべてのスタッフを対象にした『コミュニケーションミーティング』では会社の「今とこれから」を共有するようにしています。

「参加している感」を感じてもらうには、そうした試みだけでは不十分で、僕とスタッフ自身の日々の振る舞いもとても大事です。
(それこそが社風です)

上記のように「言ってくれる意見を決してはねのけないこと」、あるいはその中で意見を吸い上げたり、それが実際に形になったりという過程と成功体験を重ねることで、「参加している感」を感じやすくなっていくと考えています。

「報告」ではなく「共有」

上で書いたように、毎月一回『コミュニケーションミーティング』を行う日があります。

その日に限らないのですが、僕が代表として意識していることの一つに「報告」ではなく「共有」している感じにしたい、ということがあります。

「報告」って、どうしても一方通行な感じがします。
そうではなく、「共有」した上で、一緒に考える余白を残しておきたい、と思っています。

会社のことを話すにしても、あくまで現状についての情報と、それについての僕自身の意見を「共有」しつつ、他のスタッフの考えや意見もいつもウェルカムです。

もちろん会社としての最終的な意思決定、経営判断は僕がしなくてはいけないこともあり、その全ての過程を共有するのは難しいです。

ただ、なるべく情報と現状を共有しながら、僕だけが決めるのではなく、みんなで一緒に考えてもらえる「関わりしろのある」会社でありたいなと思っています。

会社は人が全て。だから採用、人事評価、社風をとても大事にします

私たちの企業理念は「心の豊かな暮らしを創る」。

そのために必要なのは、これからの世の中に対して価値を生める事業と、そこに向けて一緒に進む仲間です。

同時に、会社にとって最も近い存在である仲間(スタッフ)にとって充実した場所であることも、心の豊かな暮らしに直結すること。

つまり、会社のためにも、働くスタッフ自身のためにも、挑戦と失敗を重ねながら成長していける環境を約束したいと強く思っています。

そのため、採用と人事評価、そしてそれらによって生まれる社風をとても大事にしている会社です。

成功体験が強すぎて、教育がアップデートされていない日本

これまでの日本は、人口増にも後押しされて、サラリーマンとして会社という組織の一員になっていれば、護送船団方式で多くの企業が成長することができていました。

それは、言われた指示に従い、大きな失敗をしないことを優先すれば、国も企業も成長していけた時代でした。

日本は、高度経済成長期からバブル崩壊まで、およそ40年にわたる成功体験が強すぎました。

もちろん経済的に豊かになったメリットは大いにありますが、2000年代に入ってからはそのデメリットに直面していると感じます。

特に学校教育や企業の制度、人材育成において、これからの時代に沿った形にアップデートするのが遅れていると痛感しています。

これからは荒波の中でアクションをし続けなければいけない時代

人口もGDPも減少していくこれからの時代は、そう簡単にはいきません。

「VUCAの時代」と言われるように、少し先の未来も読めない、曖昧で不確実な世の中になります。

今までが穏やかで大きな流れに乗っていればよかった時代だとすれば、今はもう荒波の中を漕ぎ進まなければいけない、流れが少しでも変わったらそれに対応しなければいけない時代です。

そうした時代の中で大事になってくるのは、以下のようなことです。

  • 自分の頭で考える習慣をつけること
  • 試行錯誤しながらアクションし続けること
  • 新しいことを常に学び続けること

一見、ハードな時代になったようにも思えますが、僕は自分の頭で仕事に取り組む方が楽しい人生になると思っていますし、その考えに共感する仲間を増やしたいと考えています。

スタッフの成長のために会社が意識していること

そうした人材が社内で育っていけるように、会社としては以下のことを重視して制度化しています。

  • 年齢やキャリアに関係なく、裁量と責任を与える
  • 会社のすべての会計、今後の方針と戦略を共有する
  • 頑張っている人が馬鹿をみない人事評価制度を運用する
  • 学びたい人を積極的に伸ばす環境、社風を保つ

僕がこの会社の代表になって5年。
これらの社内での仕組みと制度、そして社風はだいぶ形になってきましたが、今もより良いものにし続けるために毎年改善も続けています。

そうした仕組み、制度も僕だけが決めるのではなく、一緒に働くスタッフ全員に考え方を共有しながら作っていくものだと思っています。

私たちが求める人材

上で書いたように、「事業だけでなく会社の仕組み自体も作っていく」ということに楽しさを感じる人が向いている会社です。

自分の仕事や部署がどうすればさらに良くなるのか、考えて自ら行動を起こすこと。
そのために周りの人を巻き込みながら、一緒に仕事を進めていくこと。
部署も横断して、積極的に動いていけること。

そういった仕事のやり方をしたい人、そうしたチャレンジを楽しめる人が向いている場所です。
言い換えると、「不完全さを楽しめる人」「自分の手で会社を大きくすることを楽しく感じる人」が向いています。

そうした意識と働き方によって、自分の仕事領域と裁量に制約のある大きな企業よりもずっと早いスピードで成長できる場所でもあります。

「失敗はどんどんしていい」と言う会社です

僕は、年齢やキャリアとは関係なく、意欲のある人、やりたいことがある人には、権限を与えてプロジェクトを任せます。

その際にプロジェクトが失敗しないように事前に考え抜くことも大事ですが、それでも十分に努力した結果なら、失敗を責めることはありません。

失敗の中には必ず学びがあり、それを反省して次に繋げることができれば、そのスタッフ自身と会社にとっては必ず財産になることですから。

それと同じく、「お店を立ち上げたい」などやりたいこと(新規事業)があれば、そのチャンスも年齢に関係なく全員にある会社です。

そうして会社として初期投資、事業計画、ブランディングを協力して形にするパターンも多いです。
例えば『はれもけも』、『美観堂 吉祥寺店』、『Bricole』などです。

経営を透明にすることで「参加している感」を感じてほしい

僕はアルバイトも含めた全スタッフに対して、会社の売上、利益、それに関わる原価や人件費、地代家賃、広告宣伝費などを全てオープンにしています。

特に社員は、自分の担当する部署の数字はすべて把握をして、それを意識して経営者に近い意識で働いてほしいと考えています。

また、会社の数字を共有するだけでなく、年齢やキャリアに関わらず意見を言ってくれるスタッフをはねのけることもしません。

そういった環境の中で、「会社に参加している感」を感じながら働いてもらうことが、何よりスタッフにとっての心の豊な暮らしにも通じると思っています。

そのように、仕事と会社を自分ごととして主体的に捉えて、自分の頭で考えてアクションを起こせる人が向いている会社です。

なぜそうした形の会社にしているかというと、それが最も人材が成長できる環境と考えるからであり、仕事の中で成長することが働く楽しさにつながるからです。

行雲で働くと得られる●つのもの

ここでは、働いてくれるスタッフからの目線で、行雲で働くことで得られることをまとめました。

いずれも、いわゆる旧態依然とした日本の企業ではなかなか実感しづらいものだと思います。

けれど、働く中で成長してもらうためにも、そして一人ひとりのスタッフの人生にとっても、これらを得られる環境であることはとても大事なことです。

そして仕事をしている時間にこれらを感じられていることが、「心の豊な暮らし」に繋がると考えています。

  1. 「自分が参加している」感
  2. 挑戦と失敗、そこからの学び
  3. 裁量と自由
  4. 素晴らしい仲間
  5. 自立して人生を歩む意識

1.「自分が参加している」感

2.挑戦と失敗、そこからの学び

3.裁量と自由

4.素晴らしい仲間

5.自立して人生を歩む意識

行雲に向いている人、向いていない人
素直な人

行雲に向いている人

  • 素直な人
  • すぐ行動できる人

あああ

行雲に向いていない人

  • 行動するのに時間がかかる人
  • 慎重すぎる人
  • 自分に過度な自信がある人
  • 自分に過度に自信がない人
  • 世の中の価値観に流されがちな人

あああ